法令では、救急搬送の権限・責務を有するのは市町村消防機関のみであるため、都道府県消防・防災ヘリによって救急搬送するために、各都道府県は管内市町村とヘリ運航協定を締結している。当初は協定のみに基づいて救急搬送が行われていたが、2003年(平成15年)の消防組織法改正において、都道府県も管内市町村長の要請に応じ、航空機を用いて当該市町村の消防を支援できるとする規定(消防組織法第18条の3)が設けられ、都道府県消防・防災ヘリによる救急搬送に、明確な法的根拠が与えられた。
消防庁の指導により、救急救命士の搭乗が望ましいとされており、特定の医療機関と提携して、市町村から救急搬送の要請があったときは消防防災ヘリに医師を常時同乗させて「ドクターヘリ」のように運用を行っている都道府県もある。こうした取り組みは山口県が2003年(平成15年)9月から日本で初めて運用開始しており、以後、埼玉県、岐阜県など消防防災ヘリによるドクターヘリ運用を開始した都道府県が増えている。
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埼玉県は、2005年(平成17年)8月1日より県の防災ヘリで救急医療を実施してきたが、出動要請を受けた埼玉医科大学総合医療センター(川越市)の医療スタッフが、川島町の県防災航空センターに待機する防災ヘリに駆け付け離陸するまでに約25分を要することや、大型のヘリのため着陸できる場所が限られるなどの理由で、これまでの出動件数はわずかに37件であったため、2007年(平成19年)10月26日に、ドクターヘリ導入に踏み切った。さらに、2008年(平成20年)年度は輸送時間の短縮化等を計るため、144ヶ所より3倍の460ヶ所に増やし2009年(平成21年)年度は、高速道路上なども新設する計画。