資源ナショナリズム(しげんナショナリズム)とは、自国に存在する資源を自国で管理・開発しようという動き。資源の所有権を強く意識する考えが、民族・国土を重視するナショナリズムに例えられている。
産業革命以後、飛躍的に資源利用が増大してから、植民地に存在する資源は先進国の多国籍企業により管理・開発されることが多く、植民地が次々と独立を遂げる中で、自国の資源を自国のものにしようという動きが高まった。特にドンバス、ウラル、バクーの開発を外国資本が行った帝政ロシアを打倒、国有化させたソビエト連邦はその典型である。そして、1962年に国際連合で「天然資源に対する恒久主権の権利」の宣言[1]が出された。その内容は、
天然資源が保有国に属し,資源保有国の国民的発展と福祉のために用いられるべきこと
資源開発に従事する外国資本の活動について,資源保有国が種々の条件・規制を課すことができること
資源開発により得られた利益は,投資側と受入国側との協定に従って配分されねばならないこと
である。
これらの考えから、特にイラン革命後のイラン、リビア、南米などでは先進国企業の開発施設に対する国有化が積極的に行われ、また近年でも行われている。
1973年、石油危機において資源ナショナリズムは、その威力を発揮した。アラブ諸国は、原油価格を吊り上げ、対イスラエル政策への賛同と石油輸出をリンクさせたのである。こうして、資源は「先進国に売らなくてはならないもの」から「先進国との外交交渉におけるカード」へと変わった。資源輸出国は交渉力を高めるために、資源毎の連合を組んだ。
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特に、石油輸出国機構は原油価格を操作することで1970年代の世界経済に絶大な影響を及ぼした。オイルダラーの発生は国際金融市場をも通じて世界へ影響を与えた。
1980年代、アメリカにおいて次々と商品先物市場が形成された。商品先物市場で決まる先物の価格が、現物の価格の指標となった。資源価格は市場で決まるようになった。また、高騰した資源価格は世界各地で試掘投資を活性化させ新興資源国が生まれた。こうして旧来の資源輸出連合諸国は価格の主導権を失い、市場価格に基づき増減産や設備投資を迫られることになった。